MARK DE CLIVE-LOWE

伝統的なジャズからクラブ・ソウルミュージックと、多岐なシーンで活躍を続けるキーボード奏者/プロデューサー“MARK De CLIVE-LOWE”による、日本をテーマにした大作『HERITAGE』が2枚組でリリース!!

ニュージーランドで生まれジャズ・ピアニストとしてデビューし、90年代末にはウェスト・ロンドンでブロークンビーツのムーヴメントの真っ只中にいて、現在はLAのジャズ/ビート・シーンの中心にいるマーク・ド・クライヴ・ロウ。その確かな才能は疑うべくもないが、『HERITAGE』は間違いなくキャリアの代表作になるだろう。日本人の血も流れる彼が、初めて日本の音楽に向き合い、作り上げた渾身の2枚組をこの国で紹介できるのはとてつもない歓びだ。(原 雅明 ringsプロデューサー)

カルロス・ニーニョ、ブランドン・ユージン・オーウェンズ、ジョシュ・ジョンソン
らLAの音楽シーンを支える重要 メンバーの参加にも注目!! ジャケットのイラストは、TOKIO AOYAMA!!

Mark de Clive-Lowe - piano, rhodes, live electronics

Josh Johnson (Leon Bridges/Esperanza Spalding) - alto sax/flute
Teodross Avery (Talib Kweli/Mos Def) - tenor sax

Brandon Eugene Owens (Terrace Martin/Robert Glasper) -bass

Brandon Combs (Moses Sumney/Iman Omari) - drums

Carlos Niño (Build An Ark/Lifeforce Trio) - additional percussion

Tylana Enomoto (Bonobo/Kamasi Washington)- violin (“Ryūgū-jō” only)

Tokio Aoyama - Cover Illustration

日本先行リリース!! (日本盤のみ2CD仕様) 

アーティスト : MARK De CLIVE-LOWE(マーク・ド・クライヴ・ロウ)
タイトル : HERITAGE I&II(ヘリテージ・ワン&ツー)

発売日 : 2019/1/23

価格 : 3,000円 + 税

レーベル/品番 : rings (RINC46)

フォーマット : 2CD (日本企画限定盤)

JAZZ / SOUL / HIPHOP

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Tracklist :​ 


DISC-1

01. The Offering
02. Bushidō I
03. Memories Of Nanzenji
04. Mizugaki
05. Akatombo
06. Niten-Ichi
07. Asa no Yume

DISC-2
01. O Edo Nihonbashi
02. Bushidō II
03. Ryūgū-jō
04. Isan
05. Shitenno
06. Mizugaki (reprise)
07. The Silk Road
08. Mirai no Rekishi

 

Mark de Clive-Lowe "Ryūgū-jō" Live at Grand Performances

NPR  Jazz  Night  In  America  feature  (VIDEO)

I first connected with Mark De Clive-Lowe's Music while he was a part of the Broken Beat / Future Jazz Sound of London working next to 4-Hero, 2000 Black, I.G. Culture, Bugz In The Attic, and others. I was very aware of and inspired by that movement in the late 90s! When Mark moved to Los Angeles, I remember seeing him at our Suite For Ma Dukes concert, and later getting to know him more through our Dear Mutual Friend Dexter Story. We've played together numerous times over the years, in a variety of configurations. When he asked me to be a part of this new concept, that would tell the story of his Japanese Heritage, and explained how he planned to bring together all of his Cultural and Musical influences, I was in. These records are the story of Mark's life - from New Zealand, Japan, London, Los Angeles, and beyond - fusing Tradition, Folklore, and imaginative exploration, we journey the Mutliverse with him.
- Carlos Niño

マーク・ド・クライヴ・ロウの音楽を初めて知ったのは、彼がロンドンのブロークン・ビーツ/フューチャージャズ・シーンで、4ヒーロー、2000ブラック、IGカルチャー、バグズ・イン・ジ・アティックなどと肩を並べて活動していた時だ。僕は90年台後半にそのシーンのことをチェックしていて、とてもインスピレーションを受けた!
マークがロサンジェルスに引っ越してから、僕が開催した「Suite For Ma Dukes」のコンサートで見かけたり、共通の友人であるデクスター・ストーリーを通して仲良くなった。
ここ数年の間に、様々な編成で彼と共演するようになった。この新しいプロジェクトに参加して欲しいと言われた時、彼は自身の日本人のルーツのストーリーと、彼に影響を与えたカルチャーと音楽の要素を全て組み合わせたいと説明してくれて、僕はすぐに快諾した。この作品は、ニュージーランドから日本、ロンドン、ロサンジェルスを含むマークの人生のストーリーを描いている。伝統、フォークロア、想像的冒険を融合させ、彼と共に宇宙を旅しよう。

 

カルロス・ニーニョ

Markの新譜を聴いて、共感できる音空間が大きく広がっていてとても好きです。おそらく彼の人間的なバックグラウンドやアイデンティティが僕ら日本人に通じる部分が多くて、心地いいサウンドになっているのでしょう。LAのミュージシャンが中心のバンドだったと思いますが、彼の独特なアイデンティティが刺激して、みんなとても素晴らしい演奏をしていると感じます。
アルトサックスのJoshは以前、TOKUさんのセッションで共演したことがあるのですが、今まで聴いたことのない音をたくさん出していて感動した記憶がありますし、パーカッションのCarlosは個人的にファンで動画をよくチェックしていたこともあり聴いていて耳がとても喜んでいます。
Markとは、何年も前からお互いを知っていてメールなどで連絡を取り合っていたのですが、なかなかタイミングが合わず、今年の秋にようやく念願の初対面。彼のレコーディングに参加することが出来ました。レコーディング方法もとてもユニークで、その場のアイディアや現場で起こる奇跡みたいなものを大事にしながらサウンドを構築していきます。
今回のこの作品もたくさんのミラクルが起きていると思います。ぜひフルで聴いていただきたいアルバムです。

ちなみにMarkと僕は誕生日が同じで毎年お互い祝い合います。笑

石若駿(ドラマー、打楽器奏者、作曲家)

「やられた・・・」というのがこのアルバムを聴いた時の僕の第一声だった。Kyoto Jazz Sextetの3枚目のアルバムは、琴をフィーチャーして、より”和”を打ち出すことを予告していただけに、突然届けられた「Heritage」のサウンドは衝撃的だった。来日して若手とレコーディングすることは知っていたし、奈良ではマークと尺八奏者との共演もこの目で目撃している。それでも僕が何よりも驚いたのは、”日本のミュージシャンが今、作るべきジャズ”をマークが、しかも2枚組にして完成させたことだった。伝統的な旋律とヒップ・ホップ以降のジャズが一体となったそのハイブリッド感。大自然や人間の心を映し出す演奏と実験的なリズムやエフェクトの共存。異なる様々な要素が見事に融合している。作曲家として、またプロデューサーとして驚くべき成長を遂げたマークのユニークなプロジェクトは、アメリカともイギリスとも違う、現在ジャズの”新たな存在”を、明確にするに違いない。僕はこの作品に強く感銘を受けると同時に、逆に自分がやるべきことを見つけ出すことにもなったのだ。それだけマークの世界は完成されていて、僕との領域を明確に区分しているとも言えるだろう。
悔しさよりも、呆気に取られ、尚且つ、同じ世代に音楽を作る人間として大いに触発され、更には、我々日本人の新たな可能性を切り開いた名盤だと思う。「Heritage」は、和ジャズの歴史に名を残す一枚になる筈だ。

沖野修也(Kyoto Jazz Massive/Kyoto Jazz Sextet)

伝統文化や自分のルーツを掘り下げて作品にするという行為はこれまでも多くの方がチャレンジしてきたテーマではあるが、格好良く仕立てるのは容易な事では無い。灯台下暗し。自国のモノの魅力に気付けないのは日本に限った事ではなく、保存に余所モノが携わり、評価に外からの視点が介在する事は多く、自分も本作と向き合う上で、エチオピアのジャズと照らし合わせて聴き、諸外国におけるその評価を基準にした部分があることは否めない。しかし、それはある意味自分にとっては日常的な行為であり、どんな音楽に対しても、個人的な評価とは別に、世界中のいろんな地域でどのように受け止められているのか客観的に知りたいという思いから来ているとも言える。日頃から伝統芸能等に携わっていない限り、現代日本の日常の中には無い響きであり、そのトーンに望郷の念を抱いて聴くというよりも、インターナショナルな聴点をもって『Heritage(I&II)』と向き合ったらきっとマークが伝えたかった音がすっと入ってくる様な気がする。


sauce81 (N'gaho Ta'quia / 77 Karat Gold / S8102)

ブロークン・ビーツ、ビート・ミュージックからLA Jazzシーンと断片的に聴いてきたMarkのサウンドは一つの到達点を感じる。創造するものは変化しかない。と言ったものだが、それは世の中の流れとは関係なく自然に導かれるものであり、それは本人が望む望まない関係なくそこに向かわざるをえない。当たり前にスピリチュアルなものでありそれを感覚で気付いているものはその流れに身を任せるだけであり、それが出来るものが本来の意味での音楽を続けられる切符を手に入れる事が出来るのだ。この音楽を聴き終えた時、限られたものだけに見られる景色を彼が眺めている絵を想像出来た。
 

DJ KENSEI

以前、マークと立ち話をしているときに「日本の音楽とエチオピアの音楽って音階が一緒なんだよ。面白くない?」って彼が僕に言ってきたことがあった。「たしかにエチオピアのジャズって日本の演歌みたいな"いなたさ"があるよね」なんて会話をしていたことを今まですっかり忘れていたけど、このアルバムを聴いてふと思い出した。

ニュージーランド生まれでロンドン経由LA在住のマークは母親が日本人なので日本語が堪能だし、実際に日本に住んでいたいたこともあるっぽい。そんな彼が日本をテーマにしたジャズ・アルバムを作ったのは自身のルーツを見つめ直す意味もあるだろう。

ただ、僕は少し違った視点でこの作品のことを考えてみたい。LAで活動するマルチプレイヤーのデクスター・ストーリーがエチオピアの音楽をテーマに作った『Wondem』という作品がある。LAにはリトルエチオピアと呼ばれる地域があり、エチオピアからの移民も多い。そういった環境がLAにあるからこそデクスター・ストーリーはそんなアルバムを作ったわけだ。ちなみにカマシ・ワシントンもエチオピア音楽からの影響を公言しているが、それもエチオピアと馴染みが深いLAという土地ゆえの影響だと言っていいだろう。LAには他にもアルメニア人も数多く住んでいて、ティグラン・ハマシアンやアルティョム・マヌキアンといったアルメニア人が自身のルーツをテーマにした興味深い音楽を生み出している。近年そういったLAの面白い音楽が(ジャズ評論家である)僕の耳に入ってくるのは彼らが様々な地域の音楽を現代的なサウンドとして演奏するためにLAのジャズ・ミュージシャンたちのシーンと繋がっているから、だ。実はマークはLA移住後にデクスター・ストーリー『Wondem』にもアルティョム・マヌキアン『Citizen』にも参加している。この作品はそんなLAのミュージシャン達との交流の中でマークが気付き、温めてきたものなのかもしれないと僕は思ったりしている。そこにはアメリカでジャズを学び、ロンドンのクラブシーンで成功をおさめ、LAのジャズシーンへと飛び込んできたマークのキャリアの全てだけではなく、LAのシーンでの活動の中で再発見した「日本」が鳴っている。そして、それは時々エチオピアの音楽を思いださせたりもする。ちなみに、そこでは日本の音楽をオリエンタリズムや神秘性として鳴らすのではなく、日本の音階やメロディーや響きが持つ美しさの核心を引き出すように奏でるピアニストとしてのマークがいる。その旋律は、なぜだか「日本らしさ」よりも「知らない国のフォークソング」を聴いているような不思議な、それでいて普遍的なノスタルジーを感じさせる。だから聴いているといつの間にか日本がテーマの作品であることを忘れている自分がいる。これもまた世界中を転々としてきたマークならではの個性なのかもしれない。それでいて現代的なエレクトロニクスも駆使するのがマークわけだ。こんなジャズはきっとマーク・ド・クライブロウにしか作れない。

柳樂光隆(Jazz The New Chapter)

© rings Official

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